購入動機
エスプレッソマシンは9年ほど前から持っていたがしばらく使っていなかった。久々にカプチーノが飲みたくなって淹れて飲むようになった。でも、でも家族分入れようとすると量が多くてハンドミルを持つ握力が続かずにハンドミルを落としてしまった。まずいことにそのミルはセラミック刃だったので、刃が割れた。しかも同時期にドリップ用に使っていたプロペラ式の中華電動ミル(約3000円)も壊れた。(なんとギアがプラスチック製でギアの歯が摩耗してプロペラが回らなくなっていた)
仕方なく電動グラインダーを買うことにした。
当時の購入条件は、1万円以下でエスプレッソもドリップもできるもの
そしたらコーヒー系Youtuberさんが絶賛していた入門者用のグラインダー(ソリス スカラプラス SK1661)が目に留まり、たまたまYahooショッピングで約9000円で売っていたので即決。
![](https://solis.co.jp/wp2/wp-content/uploads/2020/08/SK1661_001-800x480.png)
このマシンは、ハンドグラインダーより安いのに性能は申し分なし。エスプレッソ用としてもドリップ用としても従来の環境より味が良くなった。(エスプレッソはクレマがよく出るし、ドリップは澄んだ味になった。掃除もしやすい。)当初の唯一の問題は極細挽きでの静電気対策が必要なこと。仕方ないので粉入れを金属製に変更したら解決。
しばらく使っていて別の問題が出てきた。
当初は平日女房がドリップコーヒーを入れるのに使う。週末は私がエスプレッソに使う。そのたびにダイアル(挽き目)を変更するのは仕方ないがリテンション(残留物)を処理するためにパージ(あるいは掃除)が必要になる。これが意外に面倒くさい。最初は週一回の変更だけだったのでまだよかったのが、カフェラテに凝りだしてしまい。毎日女房がドリップコーヒーを淹れた後に私がエスプレッソを淹れるようになったらエスプレッソ専用が欲しくなった。
新グラインダーの選定
選定条件は下記
- 設置スペースがソリス SK1661以下で有ること。(台所が狭いので)
- エスプレッソ用の極細挽きができること
- ゼロリテンションであること(残留物がレシピ安定を阻害)
- 静電気対策がされている(または容易に対策できる)こと(脱掃除)
- 電動であること。(朝の貴重な時間を有効に)
- できるだけ5万円以下最大でも10万円以下(予算)
- 粒度分布が安定していること
以上の条件からネットで好評な機材候補は下記
- WPM ZD-17N
58mmコニカル刃 - Varia VS3 Single Dosing Coffee Grinder
38mmコニカル刃 - MiiCoffee DF64 Single Dosing Coffee Grinder
64mmフラット刃 - MiiCoffee DF54 Single Dosing Coffee Grinder
54mmフラット刃 - フジローヤル みるっこ R-220 エスプレッソ対応
フラット(臼刃)
個別考察
以下はネットで得た情報からの個人的な所感
WPM ZD-17N
国内コーヒー系Youtuber絶賛の家庭用グラインダー。海外も含めてネットで見る性能も実績も問題なし。信頼性や使い勝手にめぼしいデメリット情報も見つからず。最後まで悩んだ一品。残念ながら設置時の高さが不安で断念。
Varia VS3
デザインが良いですよね。挽く時の静かさも魅力です。コーヒーバーが映えます。SNSを使ったプロモーションのおかげで人気となり大量に売れているようです。但し、メーカー発行の取説(原文)P3によると、「オムニ(中深煎り)/ライトロースト(浅煎り)の場合、エスプレッソの設定が難しい場合があります」とのことで、深煎り以外も飲む素人エスプレッソ愛好家には不向きです。
メーカーと中立的なYoutuberからは酷評されている。(国内、海外)
・グライド中ダイアルがずれる(エスプレッソでは致命的)追加情報(仕様らしいです)
・浅煎り豆をエスプレッソ用に挽くとモーター(ギアボックス)が破損しやすい。
・挽く速度が遅い。
・微粉が多くて粒度分布が他社製より悪い(これは刃交換で改善)
結論として、ドリップコーヒー愛好家か、深煎りのしか飲まないエスプレッソ愛好家以外の素人には設定が難しいとのこと。
よって、早々に対象外
![](https://chazuke.com/wp-content/uploads/2025/01/VS3-jp-manual.png)
上記の出典 Varia VS3 マニュアルより
MiiCoffee DF64
100-120V 60Hzしか対応していない。日本向けに設計されていないので50Hz地域で動作不良報告有り。メーカーに言えば交換用基板を送付してくれるらしいが、はんだ付けを含む配線は自己責任で実施らしい。
よって、早々に対象外 (Gen2からは改善しているらしい。)
MiiCoffee DF54
海外の某有名Youtuberが絶賛。値段が安く、粒度分布も申し分なし(定量的なデータ提示有り)、小型で、VS3よりも速度が速い。欠点は、ドージングカップがプラスチックなために見た目に劣ることぐらい。
ミルっこ
形状がいかにも昔からのカフェで使っていそうな趣が有る。性能的には可もなく不可もなくというところ。実は最後まで悩んだ。でも最終的には、女房からそんなの置ける場所無いよ。で終わり 涙)
結論
DF54を購入。最大の決め手はフラット刃なのに低価格(4万円弱)、シンプルな操作性、設置面積が狭い、そしてイオナイザー(徐電気)が有ること
購入後の所見:全体がアルミボデーで予想以上の重量感。挽き目も無段階で微妙な調整が可能。操作は単純で初心者の私でも使える。
決定的だったのが、VS3を自分の会社で売りたいYoutuberは「VS3は初心者向きで、DF54は極めたい専門家向き」と言っていた。本人はVaria VS3が適当な調整で使えるが、DF54は挽き目の調整範囲がVS3よりも広いのでベストの引きを調整しようとすると手間がかかることを言いたかったようだが、DF54の方がはるかに安いし、操作は楽。
欠点はイオナイザーは頻繁に掃除しないと静電気で粉が舞う点。
最後に面白いYoutuberさんを見つけた。Varia VS3を1年以上使っての感想として「私はドリップとエスプレッソの両方に使っているので、毎回ダイアル調整しているのでダイアルが勝手ずれても気になりません」とのこと。そこで前述のYoutuberが言ったVS3は初心者向き=「ドリップはともかくとしてエスプレッソで挽いているうちにダイアルがずれて狙った挽き目が変わっても気にしない人」という意味らしい。